
【1%の可能性にかける】

いつか本を書こう。
私に書けるものなのであれば。
そう思ったのは、息子がまだ幼い頃の
ある昼下がりでした。
19歳で出産したこともあり、
脳性麻痺という未知との障害に向き合い
子育てに挑んでいた私に、母が手渡してくれた一冊の本。
それが乙武さんの著書
「五体不満足」でした。
本の中の乙武さんが、
目の前の課題をバッサバッサと薙ぎ倒してゆく(ように見えた)様子が、私に未来への希望を抱かせてくれ、いつしか1番の私の育児書となりました。
私もいつか、誰かを勇気づけられる本を残したい。
いつか叶ったらいいな。
そう思いながら。
しかし20年、
その想いはすっかり日常の中に影を潜めておりました。
そんなある日友人から
「織恵ちゃん!こんな企画あるよ!」
その言葉と共にLINEに送られて来たのが、
「人は話し方が9割」大ベストセラー作家
永松茂久さんがプロデューサーに加わった
「第一回日本ビジネス書新人賞 作家募集!」
のリンクでした。
期日を見て驚きました。
なんと締切まで1週間。
一瞬諦めかけましたが、
いや、と思い直し、
大急ぎで過去のブログをかき集め、
何本かの課題を提出。
そして一次審査、
東京での面談二次審査を経て
大勢の聴講者の前で行う8分間プレゼンの三次審査
私はプレゼンター8名のラストで、
ガッチガチになりながらも
100万回練習したプレゼンをやりきり、
やり終わった後、会場で見守ってくれていた
この企画を教えてくれた友人と
結果も出てないのに抱き合って泣きました。
あの日の挑戦から生まれた
著書「ピンヒールで車椅子を押す」は
たくさんの皆様の心に、届いていること。
そして生きる勇気や未来への希望を届けられているということが知れてとても嬉しいです。
先日のニュースで
2024年小中高生の自殺者数は
過去最高の527名となったと報じられていました、
子どもたちにこの本を届けたい。
駅に向かう前に、ビルに向かう前に、
この本を読んで、1日だけ考えてみてほしい。
そう思いました。
この本で本当に命が救えるのか。
と言われたらそれは勝手で
自己中心的な私の妄想なのかもしれません。
でも、1%でも可能性があるかも知れない。
私はその1%にかけたい。
だから、
いつかどこかで巡り巡って
この本と出会ってもらえるように、
これからも「ピンヒールで車椅子」を
そして講演を届け続けてゆきたいと思います。
この本を読んでいただき
本当にありがとうございます。
読んでくださった皆様、
伝えてくださった皆さまに心から感謝いたします。
※ご感想はAmazonレビューについたコメントより抜粋
※2023年7月「ピンヒールで車椅子を押す」すばる舎より出版。Amazon部門ランキング1位